強過ぎる視力矯正は禁物!! 子どもの眼鏡選びは慎重に!


最近は、低価格でおしゃれな使い捨て感覚の眼鏡を販売するお店も増えて来ました。大人の方なら2~3本は当たり前、今やファッションの一部となっています。しかし、子どもには、目に合っていない眼鏡だと、視力低下や頭痛などの原因にもなります。眼鏡を選ぶときには、どんな点に注意すればいいと思いますか? 

 

近頃、視力低下で眼鏡選びの相談で訪れる親子が多くなりました。 

良く聞かれることは、「眼鏡を掛けると、子どもの近視が進むのではないかと心配です?」。お母さんは不安そうにおっしゃいます。眼鏡を付けたから近視が進むのではありません。それよりも黒板の文字が見えないまま放置される、子どもさんの方がかわいそうですよ。 

 

医師によると、近視の原因は詳細には分かっておらず、投薬などの治療で進行を止めることはできません。遺伝や環境が原因とも言われます。児童が眼鏡を付けても、体の成長とともに近視の度数が進むことがあり、それを「眼鏡のせいで視力が落ちた」と誤解されることも多い様です。

 

矯正後の視力は0.8と抑えます。度が強過ぎると近視を進めたり、疲れ目や頭痛の原因にもなります。「成長に合わせたレンズを選ぶことが大切。一般的に視力は0.7あればいい。小学生ならば矯正視力0.7~0.8で十分。黒板の文字が小さくなる中高生だと1.0以上に合わせます。」 

 

眼鏡のフレームも、顔の形に合ったものを選ぶことが重要です。レンズの中心がきちんと目に向かっていることが大切で、瞳孔(どうこう)間距離(左右の目の幅)や、目とレンズの距離がポイントになるのです。合わないと矯正視力が狂ったり、疲れ目、肩こりの原因にもなります。デザインを重視せず、初めて眼鏡を購入する人は眼鏡士に相談しましょう。 

 

眼鏡の使い方も注意が必要です。軽度の近視の場合は、必要なときにだけ使うようにしましょう。遠くの黒板を見る授業中には眼鏡を掛け、読書などで近くを注視するときは外すことで、目の疲れを緩和することができます。 

 

子どもには、眼鏡の正しい使い方と眼に良い生活習慣の指導も必要ではないでしょうか?

 

メガネのアイランド

眼鏡士  北村 辰夫